出版社内容情報 父には知らない顔があった。 ではそれはどの年の五月三日か? 新聞連載小説の特権の一つとして同時代性を活用するということがある。 現代の話にすれば交通機関の活用が大事。 戦後日本のGHQ統治から説きおこし、大日本帝国軍隊を解体、日本の非武装化を目論んだアメリカが、米ソ冷戦や朝鮮戦争を機に再武装へ舵を切りなおし、警察予備隊から保安隊に、やがて自衛隊へと増強される歴史を「あさぼらけ」計画の黒幕に語らせ、日米安保もけっして絶対ではなくアメリカの都合に過ぎない点を浮き彫りにさせ、故に日本が密かに原子力爆弾を製造しようとしていたという話に信憑性を持たせる。 戦後になってみんな出世している。 核兵器開発をめぐって、ありえたかもしれない極秘の計画。 私と話すために無理をして起きているんだ。
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さらりと読めるけど訴えているものは重い(つづく 思想と思想の対決、お互いが自分にとっての倫理を全うしようとする。 ジャンルでさがす• 内容説明 28年前の父の罪を負って娘は逃げる、逃げる…「核」をめぐる究極のポリティカル・サスペンス! 著者等紹介 池澤夏樹[イケザワナツキ] 1945年北海道帯広生まれ。 それに替わるテーマを見つけなければ。 フェア• 「いや、日本国にとっての損失だ。 ジャンルでさがす• 船はどうだろう? 小さな島から島へ。
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現実には、単に検討で終わり、日本の核武装は、難しいということで終わったようだが、作家は、それを一歩進めて、設計段階まで行ったということにしたのである。 (小説として凄いかは別として。 10代、20代だな。 アメリカや中国や北朝鮮や日本など、国家の論理に対抗する人間の論理。 社会学者である主人公は自身の倫理観からその問題に立ち向かって行く。
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そこには日本による原爆開発の関与が。 警察から逃げながら、CD-ROM内の文書(父の遺書)を読むと、父親が若い頃 日本国内に極秘に進められた原爆開発計画に携わっていたことと、そのプロジェクトからこっそり持ち出されたデータが入っていて、これらの事実をどう扱うか、娘に判断を預けると書かかれていた。 。 独特の感じ、エンターテイメントであってもどこかエッセイみたいだったり、学術的だったり哲学的だったり、社会学的だったりする感じが好きで。 と考えれば瀬戸内海は当然の選択だ。 どうやら池澤夏樹という作家を誤解していたようだ。 この人らしいまっ直な若さも勇気も、荒唐無稽にならないぎりぎりで大胆に話を進めて行く。
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舞台は明るいところ。 以前からメッセージ性の高い作品を創る作家だと思っていたが、このような素晴らしい冒険小説を創る作家だとは思ってはいなかった。 フェア• サイトに表示されたレビューは、impala. !今年度エンタメ部門第1位(なんのランキングだ?いま作った) 原爆設計、被曝、核バランス、良心、信用。 美汐をひしひしと取り囲む権力の圧迫に、特定秘密保護法が国民の生活にもたらす悪夢を見ることも、また可能であるだろう。 正直に言うと理系の理論がさっぱり理解出来ないので、小説でそういった場面が出て来ると挫折しがちなのだけど、この小説はそれでも全く苦にならずに読めた 理系というほどでもない常識なのかも知れないけれど、私にとってはどうしようもなく「むつかしいりろん」なのだ、そこは許して下さい。 結果、主人公は勝つのか負けるのかは、本書を読んで確かめて欲しい。
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社会に問題を提起するという意味合いにおいて、この物語がとても有効に機能している。 日本が核武装するなんてフィクションとしても荒唐無稽の極みと思っていた。 でも、この一件は秘密にしてきた。 しかし、この本の女性陣は強い。 名簿を使え ば脅迫によって新しい諜報網が作れる。 いつのまにか、社会から、政策から、顔が見えなくなるのは何故だ。 ・「人によって良心の値段は違います。
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核実験、ミサイル発射を繰り返す昨今、この機密漏えいを更に隠蔽しようとする国側の論理が現実味を帯びる。 けれど、人の美しいところは理性を超えたところで信じているのだと思う。 投稿レビューの著作権は、投稿された方にあります。 原爆開発チーム解散後、その証跡を隠し持って、瀬戸内海の島で漁師として暮らす。 少しも苦もなく読めた。 しかしながら、自分たちのしたことを公表する決断まではつかない。 自分が大手雄一郎との議論に負けそうになっていると思った。
次の物語が面白いので、立ち止まる気がしない。 投稿に際して入力していただく個人情報は、cafe impala の制作運営に関連するcafe impala編集部、impala e-books編集部からの連絡に限り利用させていただきます。 原発を扱う作品として興味を持つと同時に身構えたところもあったが、最初から最後まで実に読みやすく、また、常に続きが気になり、一気に読み上げてしまった。 ふつふつとわく怒り、居心地の悪さに不完全燃焼を抱えたままの心に、はっとさせてくれる、ぶれないでいられるための眼差しのヒントを、この作品は与えてくれる。 それが、クライマックスで黒幕が主人公に言う台詞に表れている。 ギリシャ神話(「カロンの艀(はしけ)」)や北海道の山の名前がアイヌ語で出てきたりするのも池澤夏樹っぽいのだ。
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